購入するかやめるか見極めるポイント

1981年(昭和56年)5月以前に完成したマンション

1981年5月までに完成した「旧耐震基準」のマンション購入は、出自のはっきりしたもの以外は、避けた方がいいでしょう。出来れば、1981年6月以降に完成した「新耐震基準」の物件をお勧めしますが、公団や大成建設等の大手建設会社施工の団地や高級分譲マンションについては、新耐震基準と同等の施工のものもあります。購入する前に、担当に、よく聞いてみましょう。
また、マンションは建物だけでなく、敷地権という土地の権利も購入することになります。その土地持分相当の価値だけで、土地代を十分に超えている場合もあります。この場合は、むしろプラスに考えられますので、

  1. 土地の権利をどのくらい持っているか、
  2. 周辺の土地相場はいくらくらいなのか、
  3. 建て替えの話が総会等で議案化されているかどうか、
  4. 建て替え時に、容積率も考慮して、自分の土地持分で、最高どのくらいの面積の専有面積が持てるのか(概算)
  5. 長期修善計画や長期修善積立金総額も、確認しておきましょう。

注)今お住まいの地域がマンション建築ができなくなってしまい、敷地を分割して一戸建てや、高齢者福祉施設を建築した方が良くなっている場合もあります。その可能性なども担当者に聞いておくべきです。

一戸建ての場合は、築年数がいくら経過していても耐震改修が可能なので、それほど築年数を気にしなくてもいいと思います。相場観については説明を受けて下さいね。

フラット35が利用出来ない物件

フラット35を利用する場合「フラット35適合証明書」が必要になります。これは、フラット35の融資を行うにあたって、一定の住宅性能を確認するものになります。勿論違法建築物はフラット35の融資を受けることができません。フラット35を利用しない場合であっても、「フラット35の融資が受けられる物件である」ことを確認しておけば、住宅の性能・価値を見極める上でも、おおいに役立ちます。

外観が個性的、特殊工法の建物

外観が個性的な建物は、個人的には好きですが、万人受けするとはいえません。一般的な外観の物件の方が、リセールバリューの高い物件といえます。(もちろん例外もあります)また、例え大手ハウスメーカーであっても、個々の会社により、特殊工法など独自の工法を使っている場合があり、メンテナンスできる人が限られてきます。特殊工法の場合、なるべくなら避けるか、メンテナンス方法について納得受けられるまで説明をうけた方が良いと思います。(相場観が同じであればです。)

液状化や浸水、地盤が悪い場所

液状化を起こしたことのある地盤が悪いところや、大雨で浸水した場所、これらが予測される場所は、なるべく避けた方が良いでしょう。被害を受けた場所は、リセールバリューが致命的に下がります。防災ハザードマップなどでしっかり確認しましょう。但し、それを十分に考慮して建築工法で対応している場合や、その分、相応に下がっている(リフォームにより強化対応できる)ものもあります。程度を判断することが重要です。

参考:国土交通省 ハザードマップポータルサイト

管理状態が悪いマンション

マンションのエントランス、駐車場・駐輪場、郵便受け、ゴミ捨て場など、共用部分を確認しておくと、そのマンションの管理状態がおおよそ判断できます。共用部分の管理が悪いマンションは、管理状態が良いマンションとはいえません。偶然の一回なのか、ずっとなのか、何回か見ておく必要があります。