隣地の木の枝が越境してきた！勝手に切ってもいいの？

WEB事業部の櫻井です。
先日お隣さんと立ち話をしていたら、「あ、そう言えばうちのあの木、櫻井さんの敷地に侵入しているよね。近いうちに切るから！ごめんね。」と言われたので指さす方を見てみると、お隣さん宅の木の枝がかなり派手にうちの裏庭に侵入していました。この場合、お隣さんではなく私が木の枝を切ってもいいのでしょうか？

隣地の木の枝を勝手に切ることはできません

隣地から伸びてくる木の枝について、

隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。（233条1項）

と民法で定められています。
簡単に言うと、「お隣さんの木の枝が越境してきたら、お隣さんに切ってもらうようにお願いしましょう」ということですので、自分で切り落とすことはできません。もし勝手に切ってしまったせいでその木が枯れてしまったりしたら、損害賠償等大きな問題に発展しかねません。

もしお隣さんが、「あなたが切ってもいいよ」と言ってくれた場合は、後々言った言わないのトラブルを避ける為にも事前に承諾書を交わしておくことをお勧めします。

隣地の木の根っこが侵入してきた場合は・・・

隣地の木の枝を勝手に切ることはできないのですが、木の根っこの場合は切ることができます。

隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。（233条2項）

しかし、木の根っこを切ったせいで木が枯れる可能性もあるので、切り取る前に一言伝えておいた方がいいでしょう。

お願いしても木の枝を切ってくれない場合は・・・

隣家の木の枝が越境しているせいで、木の実が自分の敷地に落ちてきたり、大量の枯れ葉で掃除が大変だったり、日当たりが悪くなってしまったり。それなのに隣家の方が木の枝の切除に応じてくれない場合は損害賠償請求も含めて、枝の切除を請求する裁判を起こすこともできるのですが、相手が隣家となればあまり大ごとにはしたくないですよね。
木の枝を切ってくれるよう、なるべく下手に出てにお願いしてみるといいかもしれませんね。

余談ですが、「あの木、最初は雑草だったのにいつの間にか木になっていたの!!」と我が家のお隣さんは言っていました。そんな事もあるんですね。我が家の雑草もそうならないように、今週末は草むしりを頑張ります（笑）。