WEB事業部の櫻井です。
最近娘が真剣にピアノの練習に向き合うようになってきたので、もし将来、本格的にピアノをやりたいと言った時には、現在使用している電子ピアノよりも実家にあるアップライトピアノで弾かせてあげたいなーと思ったのですが、アップライトピアノを一戸建て住宅に設置する場合、床補強は絶対条件なのか調べてみました。
建築基準法施行令第85条
現在の建築基準法施工令の第85条において、一般住宅の1㎡当たりの積載荷重は、180kgまで耐えられるようにと決められています。仮にピアノを6帖の部屋に設置となると、部屋の広さは9.72㎡のとなるので積載荷重は約1,750kgとなります。
YAMAHAホームページによりますと、グランドピアノの重さは261kg~415kg、アップライトピアノの重さは194kg~278kg。数値的にはアップライトピアノはもちろん、グランドピアノの設置も大丈夫そうですが・・・
床補強が必要か不要か・・・みんなの意見
私の予想では、「ピアノ設置には床補強が絶対に必要」と思っていましたが、インターネットでたくさんの意見を見てみると、床補強「必要派」と「不要派」に分かれるんですね。
床補強は「不要派」の意見
- 数値的にクリアしているので床補強はしなくても平気
- 高さ180cmにギッシリ詰まった本棚や大型食器棚の方が、アップライトピアノより十分重い
- ベタ基礎なら大丈夫
- 何十年も前に建てられた住宅なら補強は必要だと思うが、新しい建築法で建てられた住宅であれば、数字的にみても2Fでのピアノ設置も可能
- アップライトピアノなら、たかが大人4人分の重さだから問題ない
床補強が「必要派」の意見
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グランドピアノのように3点で自重を支えているものは集中荷重になってしまうため、320kgのグランドピアノの場合、1点にかかる集中荷重は100~120kgとなり、かなりの重さになるので床補強は必須。
アップライトピアノも4つの脚で自重を支えているので1つの脚にかかる集中荷重は決して軽くはない。 - ピアノの重量だけなら数字上、床補強なしでピアノ設置は可能かもしれないが、ピアノを弾く人の体重が重かったり、ピアノの近くにタンスや本棚等があったりすると、長年の使用で床が凹んでしまったり、傾いたりする可能性があるはず。
- 200kg~400kgの重さが床にかかること自体に問題はないが、長期的に荷重がかかることが問題であり、それによって床がたわむ可能性がある。
結局のところ、床補強工事は必要?不要?
これは何とも言えませんが、建売戸建やマンションの場合は施工会社へ確認してみるのが一番いいと思います。しかし、施工会社からの回答が「床補強しなくても大丈夫」と返ってきた場合、万が一、床が凹んだり、傾いたりした場合の保証についてもきちんと確認して下さい。
「結局は自己責任ですので・・・」なんてことになったら大変です。
ちなみに私個人の意見としては、もし実家からアップライトピアノを持ってくる場合、【1Fに床補強工事をして設置】すると思います。念には念を・・・・の性格なもので。
床補強工事の費用
建物の構造や、設置階数によって工事費用が変わってきますが、5~15万円と回答している業者が多いです。
また、業者に床補強工事を依頼するのではなく、ホームセンターでコンクリートパネル(通称:コンパネ)を購入し、ピアノの下に敷くことで荷重を分散される方法もあるという意見もありました。
注文住宅でピアノを設置した場合は?
建売住宅の場合は、建物完成後に必要があれば床補強工事が必要となりますが、注文住宅の場合は設計の段階でピアノ設置場所に十分な床補強工事をしてもらえる上、事前の工事になるため費用も安くなります。
電子ピアノ設置について
電子ピアノの重さは20kg~80kgほどですので、床の心配はしなくても良いとされています。
ただ我が家は2Fに電子ピアノを置いているのですが、音色ではなく、鍵盤を押す音が家中に響きます。「ゴン」「ガン」「トン」・・・文字で表現するのはとても難しい擬音なのですが、どんなリズムで弾いているのか1Fにいてもわかるほど・・・。
そこで先日、低反発の厚めのマットをピアノの下に敷いてみたところ、鍵盤を押す音がかなり軽減されました。マット一枚でこんなに変わるとは・・・・!!鍵盤の音にお困りの方は是非マットをお試し下さい。