川和富士(かわわふじ)
先日、横浜市都筑区の物件下見の帰りに、川和富士と言われる、小さな山に登って来ました。
本物の富士山は3776mの高さがありますが、こちらは、74mです。と言っても富士信仰と深く関わり、富士塚と呼ばれ、富士山に行けない諸民の神事を行っていた大切な山です。
ニュータウン開発に伴い、再現されたものではありますが、地域の方々の熱心な要望に応えたものであり、気持ちは失われていないものだと思います。
(見花山自治会ホームページより一部転用)
港北ニュータウンの第一種低層住居専用地域では、多くが150m²以上という敷地面積の最低限度が決められています。もっと広い200m²以上の最低敷地面積という建築協定のある所もあります。その分、ゆったりとした家並みが続きます。光も取り入れやすく、明るく大きな家での生活が楽しめます。その分、価格も高級住宅地となりますね・・・。
さて、川和富士登山の話に戻りますが、夕方行ったこともあり、一気に駆け上がりました。病み上がりではあったのですが、やはり眺めが良いというのは、素晴らしいです。気持ちも晴れやかになります。もう少しスッキリ晴れていれば富士山も見えたのでしょうが、見られなかったのは残念でした。
眺望がいい物件。リスクもしっかりと頭に入れておきましょう
先日来、災害の話をblogで書いていますが、こういう眺めのところがあるところに住むには、崖や山の近くに住むか、タワーマンション等の高層階に住むという事になります。タワーマンションの高層階は大地震に耐えた後エレベーターが止まった時に苦労するというリスクと、揺れが大きいというリスクがありますが、想定内の地震であれば、地震で倒壊するという事は、ほとんどないように設計されています。
一戸建てで眺望の良いところに住む為には、崖上や山の中腹以上から頂上付近に住むという事が大半になります。これは崖崩れ等のリスクを背負う事になります。鉄筋コンクリートの家に住めればかなりリスクは軽減され、火災保険も安くなります。2×4や2×6といわれる工法であれば、建物全体で受け止められるため、鉄筋コンクリートほどではないものの、リスクは減ります。その分、鉄筋コンクリートや2×4は窓の大きさや間取り等で自由なプランが描きにくいという特徴があります。
但し、急激な土石流や地すべり・崖崩れが発生する恐れのある崖下では、人の作った建物などをものともしない場合があります。土砂災害警戒区域等、危険な地域ではどのような対策を取るのか、考えておかないといけないかと思います。
柱を中心とした木造軸組工法は、意匠プランニングの自由さもあり、また、日本古来の設計方法で、気候風土に合うとされていることもあり、人気の高い工法で、数多く建築されています。土砂崩れの心配のないところでは、揺れ等の地震対策に少し気を配れば良い建物かと思います。ただ、眺めの良いところを選ぶ場合は、相応の対策をしておくことが望ましいと思います。適材適所、ケースバイケースでその地と希望に相応しい家を建てれると良いですね。
それでも、実際、美しい山を登って、このような景色を見てしまうと、大災害の時にはしょうがないと思えるほどの気持ちになってしまうかも知れないと思ってしまいます。強固な防護壁を作るなど、少しでも対策を取れれば良いのですが。