崖崩れ

日本列島災害が後を断ちません

不動産コラム

このたび、北海道胆振東部地震で震度7を観測するほどの大きな地震が発生し、大きな被害が出ました。お亡くなりになられた方へ心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、悲しみの中にありますみなさまに、心からのお悔やみ申し上げます。また、被害に遭われている方々や地域の一日も早い回復と復興をお祈り申し上げます。

度々の災害の度に、不動産を携わるものとして、出来る事を考えなければならないと思います。

以前のblogで、
【災害が起きた時、どのように対処できる物件かを選択してもらう】という事を書いていますが、付加しておかなければならない点もありました。

台風などによる浸水被害や離れた地震による津波被害では、情報を取得して避難するという選択肢がありますが、今回の地震のようにすぐ近くで崖崩れが起きてしまった場合は、避難する時間がないという事が起こりえます。

崖崩れ

がけ条例

 そういうことも想定し、横浜市や川崎市など多くの地域で、がけ条例(横浜市建築基準条例第3条等の事を通称崖条例と言います。川崎市の場合は川崎市建築基準条例第5条)や災害危険区域の指定等が制定されています。そこには、新築する場合の制限や、崖を保全したり擁壁する場合の規定、災害時に危険な地域等が定められています。崖を直す場合は、条件に合えば補助金を受けられる場合もあります。
 しかしながら、既存の崖を直すにはおおごとで費用も非常に大きなものになるケースも多いため、行政主導で直して下さっている箇所も数多くあるのですが、そのままになっているケースもまだまだ多くあります。

崖に対しては、住み替えを検討する際、お住まい探しをする際に、どう考えるかを持っておいた方が良いと思います。崖上の場合は、眺望や日当たりが良い場合も多く、一目で気に入ってしまう場合もありそうです。私も眺めの良いところは好きです。ですが、どのように安全が確保されているのか、またはされていないのかという事を知ってから、お取引された方が良いと思います。

地盤の硬さ強さにもよるのですが、一般的に30度の角度が確保出来れば、一応その間に土砂も収まってくれるだろうという、【安息角】というものがあります。水を含んでしまうと、水は安息角0度みたいなものですので、違って来てしまうのですが、それでも目安にはなると思います。

三角関数の1対2対√330度の目安は、中学か高校の時に習った三角関数の1対2対√3が役に立ちます。

崖が家の屋根まであるな・・・約8m位かな・・・。
崖もその位の高さあるかな。
崖まで家から 8×√3≒14m超えてる OKとなります。

崖下の家の安全目安イメージ

先日お取引させて頂いた場所は、土丹層の硬い岩盤で出来た地域という事で、表面の保護をしていれば60度でも建築可能という許可条件の場所もありました。

気に入った不動産があっても、その近くをぐるっと見てみるという事は絶対に必要だと思います。そして、本当に気に入った地であれば、地盤改良や鋼管杭、深基礎、擁壁等々でカバー出来る場合もあります。トータルのコストと希望条件と、どうしようもない部分と、
火災保険と、本当にトータルで見ないといけない時代になったのだと思います。

最後に、お住まい探しをする際に、どう考えるかという答えになりましたでしょうか。
安息角を超えた安心できると言われる土地に住むか?擁壁を築造するなど、崖そのものを安全にしてしまうか?固い地盤層まで杭を打ち、頑強な家を造り、免震や制振住宅と呼ばれるものに住むか?ある程度安心出来る造りの家に住み、避難後、火災保険等を使って建て直すか?自然のままに暮らし、いち早く逃げるという場合は、木造2階建て以上に住んでいる時は1階に寝ない・・・etc
どのような選択肢を取ったとしても100%安全ということはありえません。お住まい探しをする時は、色々なシーンを想定して、対応策も考える!火災保険がトータルいくら必要かという事も含めて考えていくという事が大切になるのだと思います。火災保険は10年前と比べると相当負担が増えています。しかしながらその分保険会社が支払う金額も増えています。それだけ災害に対する備えとして火災保険が必要と思われるようになって来たという事なのでしょう。

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