近頃質問を頂きましたので、BLOGでも回答させて頂きます。
以前、不動産の査定について近い題材で書いたのですが、法律用語やら難しい言葉ご多く、かなり不評を買ってしまいましたので、今回はわかりやすい言葉で、不動産の査定をご説明したいと思います。
ずばり、
対象物件を、近所で売れた物件価格や公示地価などを参考に、「売れそうな価格」を調査して決定したものです。
国語の意味としてはわかるかも知れません。しかし実際のところよくわからないかも知れません。
では、不動産営業マンは、査定依頼を受けた後、どのようにして査定を行っているでしょうか?
不動産評価を求める方法としては次の三つがよくあげられます。【1.取引事例比較法】【2.収益還元法】【3.原価法】今回は最も査定でよく使われる1.の取引事例比較法からご説明致します。
1.取引事例比較法
【取引事例比較法】と言うのは、近隣(通常2km以内、広くても3km以内としているケースが多いです)で、販売している物件との比較、及び実際に成約した物件と比較して、こちらの物件のここが良いからプラス2ポイント、ここはマイナス1ポイントと言うように、マニュアル通りに数十項目以上を比較し、価格を決定する方法です。
例えば、そのマニュアルにある
【駅から徒歩分数】の項目を見ると
- 5分と10分の違いがあれば、7.5ポイントの差が出る
- 5分と15分の違いであれば、12.5ポイント差が出る
というものが、記載されています。もっと1分刻みで細かく点数が付けられています。
他にも、【街並み】の項目であれば
- 優れる・・・・・5点
- やや優れる・・・3点
- 普 通・・・・・0点
- やや劣る・・・-3点
- 劣る・・・・・-5点
【眺望】の項目であれば
- 優れる・・・3点
- 普通・・・・0点
となっていたりします。
あくまで、マニュアルから査定価格を出しています。
しかし、実際に買いたいという気持ちは、眺望の良い物件であれば、他が同じであれば、1割高くても良いという風になったりするでしょうし、その点は全く気にしないので、安いほうが良いという方もいるのです。
そうは言っても、売れないと困る方も多いと思います。最低限この価格なら絶対売れるというものを知りたい方は、買取査定というものもあります。いつまでもこの価格で買い取るというものではありませんが、今ならこの価格で99.9%売れますというものがわかります。安心感につながります。こんなに安いの?と驚かれる事もありますが、あくまで決定権はご相談者にあるものですから、すぐに売ろうと思わなければ、チャンスを待つ方法もあります。売り出してから気が変わったという事は、出来れば無い方が良いので、よく相談して、決めて行きましょう。
査定の流れを見てみよう
【1.取引事例比較法】の場合
- ご相談又は査定依頼を受ける
(ホームページ・電話・メール・店頭等) - 対象不動産の基本情報を知る
(住所・面積・現況の聞き取り) - データの確認
(近隣の成約事例・売出し事例との比較等) - 現地調査
- 価格査定システムへの入力・評点の決定
- お客様のご要望に合わせた販売計画及び、査定報告書作成、お客様の希望によっては買取査定価格も提出。
- 売却を考える
(買い替えや実家への引越し等により売却を考える) - 簡易(机上)査定依頼を出す(またはご相談のみ行う)
(気に入った会社・近所の会社・一括サイト等へ電話・メール・ホームページの問い合わせサイト・店頭等々) - 簡易査定を出した会社からのメールや電話での対応のしかたを比較し数社へ実査定を依頼し、担当者と顔を合わせる。
- 担当者の対応や価格、スケジュール、ご自身に合った売却方法を考え、条件に合えば仲介契約(媒介契約)を結ぶ
- 販売活動(居住中の場合はお客様対応等がございます)
- 購入希望者からの条件が合致すれば、ご成約となります。