リセールバリューって何?
~もっともらしいデータの嘘を見抜いて、より良い住まいをみつけましょう!~

不動産コラム

20131124この業界にいると、いろいろな単語が出てきます。最近目に付く単語として、「マンションは資産価値で選ぶ」とか、それに関連して「リセールバリュー」などという単語が出てきます。

先ず、リセールバリューというのは、マンションの価格維持率・再販売価値と言われます。
新築マンションを10年後に売りに出したときいくらで売れるのか?その割合を数値化しています。実際には、2012年に成約したマンション毎の成約価格を2002年に売り出したパンフレット分譲価格で割って、%化していることが多いようです。

たとえを上げると、2002年に売り出された「セ・パルレ中央林間」というマンションがあります。こちらのあるお部屋のパンフレット新築分譲価格が4000万円で、現在の成約事例が4000万円とすると、リセールバリューは100%となります。これが4400万円で成約すると110%、逆に3600万円になると90%となります。セ・パルレ中央林間に住んでいらっしゃる方であれば、「中央林間のリセールバリューが80%って、ありえな~い」ということがすぐわかるでしょう。いまでもほとんど価格は下がってないのですから。

そうなんです。多くの会社が使っているデータというものも、ひとつか二つのマンションの成約データを取って、駅全部のリセールバリューを決めてしまっているという、かなり強引な手法なのです。

特に、最近の都心回帰の動きというのはこういう作られたデータに、惑わされている部分があるので、要注意です。というのも、バブル期から下がり続けた価格が底辺を打つのが、今から10年ちょっと前の2002年前後なのです。つまり、この2000年~2004年頃新築分譲されたマンション価格の動きというものが非常に注意が必要なものなのです。

都心部では、2000年に分譲されたマンション価格というのは底を打ち始めた時代でした。それから1年遅れて山手線から20km圏、さらに1年遅れて30km圏が価格の底を打ち始めるという、流れが、あったのです。
     
ですので、資産価値を考えて、都心にと言っていたものは、この2年の差を利用して、データを作っていたから、と言えなくもないのです。

中央林間の例を上げますと、2000年、2001年にも分譲されたマンションがありますが、こちらは、確かに20%下がった物件(リセールバリュー80%)もありました。しかしながら、2004年に中古物件として購入した時には、既に20%下がっていたため、現在の価格としては、ほとんど下落していないという事実もあります。

中古マンションとして買った時の『リ・リセールバリュー』であれば100%近いということになります。

これを、中古で買えばお得というように、セールスする業者もいますが、それも間違いです。日本のように不動産に占める土地価格の割合が大きい場合は、バブルやサブプライムローンの崩壊のような社会現象に引きづられる、地価の上昇・下落の方が影響が大きいのです。

「資産価値に注目して物件を買いましょう」と言うのであれば、その根拠となるデータは、よりしっかりとしなければならないと思うのです。根拠となるデータが正確であっても、今の日本は、「想定外」のことが起こったと言えば済まされてしまう風潮もあります。

投資として買うのならともかく、住まい探しは、資産価値も一つの条件にはなるのでしょうが、やはり「楽しい暮らし」「心地よい暮らし」のためが、一番に来て欲しいと思います。
そのあとに、賃貸なら10年間で○○○万円の支払い、購入なら○○○万円の支払い(残る資産と負債)、30年後なら○○○万円の差が出るとか、結局同じ位とか、老人ホームに入るためにはいくら必要かとかを、考え合わせていくのではないでしょうか?

どちらにしても、選択できるのであれば、信頼できる人から、必要なデータを受け取って、ちょっと長いスパンで人生を考えてみて頂ければと思います。

※2000年というのは、その頃からペット可のマンションの割合が増加しているのですが、ペット可だから資産価値が高い!というよりは、その頃より、お客様にどうすれば受け入れられるか、購入して頂きやすいものを作るという観点から、企業が真剣に考え始めた転換点なのではと思っています。

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