「自分にわんこのようなシッポがあったらどんな感覚なんだろう」と、真面目に考えちゃうことがあります^^
日頃、出張トレーニングで各家庭に伺ってわんこと接している時も「自分がこのわんこだったらどう感じるか」そういう風に考えることも多いです。
よく人間同士でも「相手の目線になって考えなさい」と言われます。実際合っているかどうか本当のところは分からないわけですが「考える」「察する」ことが相手との距離を縮める大事な作業なんだと思います。
ということで、今回は「わんこにはどんな風に世界が見えているのか」とか「自分がわんこからどう見られているか」を、わんこの目線と気持ちになって観察してみたいと思います。
ヒトは主に視覚に頼っていて、わんこの場合は主に嗅覚。ついで動体視力・聴覚・触覚と言ったところでしょうか。なので正確にはどんな風に「見えているか」というよりも「感じているか」だと思いますがちょっとわんこを疑似体験してしましょう♪
1、わんこの目線を体験する
てっとり早くわんこの世界を体験するなら目の位置を愛犬と同じ位置まで下げてみましょう。大型犬であればそんなに大変なことではないと思いますが、超小型犬の場合は床に腹這いになれば…なんとか目の高さが同じになるでしょうか。
さて、そのまま周りを見渡してみましょう。ソファの下におもちゃが入り込んでいたり、ゴミを見つけたり。立って上から見下ろしている時には見えないものもあるかと思います。
また本来の自分の目の高さまで見上げてみるとどんな景色が見えますか?
都会のビル群の中にいる雰囲気と似ているでしょうか。
腹這いで周りを見渡すのが苦しいようならカメラを活用もオススメです。
2、「ヒトと接する」を体験する
いつも何気なく撫でたりする時など、自分はわんこにどんな影響を与えているでしょうか。
“1”で体験したわんこの目線で「ヒトと接する」ことを体験してみましょう。
上の写真のような近づき方や触り方はしていないでしょうか。
- 撫でようとする時
- 抱っこしようとする時
- リードや服を着せようとする時 など。
覆いかぶさるように、両手で、急に掴むように撫でまわされる行為は大抵のわんこは「ビックリしたぁ」とか「ちょっと迷惑」と感じているようです。何故かというと一瞬体を強張らせたり、体の重心が後ろに下がったり。中には何気なくヒラリと回避するわんこもいれば、パクっとお口が出てしまうわんこもいます。
そりゃ正面から手を広げて迫ってくればわんこからしたら脅威!その脅威に対して寛容に対応できる子もいれば咄嗟に身を守るための行動が出てしまうわんこもいます。
できる限り覆いかぶさらず上半身は起こし、片手で、手の甲をリラックスさせた状態で触ることをオススメします。そのほうが不本意にもわんこを驚かせたりしないで済みます。
3、居場所を体験する
わんこが好んでいつもいる居場所はどんなところですか?例えばハウスとかソファとか。中には机の下というわんこもいるかもしれません。
もし体験できるなら上の写真のように入ってみる。(ご注意:ハウスに入ってみる場合はわんこが入って休んでいる時は避けましょう)もしくは乗ってみる、寝てみる。
ソファであれば大抵ヒジ掛けに寄り掛かるような場所が好みだったり、机の下などの場合は身を潜められてサッと飛び出せるホラ穴のような場所が好みだったり。
また触感・材質はどんなのが好みでしょうか。ぜひ触って肌で感じてみましょう。
ベッドメイキングをキチンとされたベッドよりグチャグチャポイっと適当に置かれた毛布の方が好みなことも多いです。埋もれるようなフッカフカなベッドが好きだったり、案外硬めの材質が好きだったりそれぞれです。
小型犬のハウスには入って体験することは難しいですが、愛犬の好みを感覚で把握しておくことで旅行に行く時や同行避難が必要となった場合などに役に立つことでしょう。
それからせっかくなので寝相も体験してみましょう。
寒くなるとドーナツのように丸くなって寝たり、横向きの場合は右と左とどちらを上にして寝方が好みでしょうか。また顔はどちらの方向に向けて寝ていることが多いでしょうか。こういった癖を意識しておくと健康管理などでも役に立つこともあります。
ちょっと理解できない寝相もあるかと思います。「苦しくないの?」と突っ込みたくなる寝相も多いですよね。わんこって不思議なもので首が90度にグニャッと曲がっていたり、ベッドから体半分がガックンと落ちていても平然と寝たりします。むしろ筋が延びて気持ちいいんだよと言わんばかりに。
せっかくなので変な寝相も体験してみましょう。
「わんこを体験」を通して、脅威を与えず好みや平和を提供しお茶目な一面などを発見しちゃいましょう!シッポをつける体験はできませんが、新鮮な発見や日頃を顧みる機会になれば愛犬への理解が深まるチャンスになることでしょう。