これからワンコを迎える方も、既に家族の一員の方も是非読んで頂きたい!犬のプロから学ぼう!わん!わん!コラム

牧場LOVEといち

わんこの幸せ

ドッグトレーナーのコラム

今回のお題はわんこ好きな方ならいつも願っていることであり、そしてそれぞれが想う色々な幸せがあると思います。お題としてはとても壮大すぎるのですけど、わんこを通して出会う方々の中に“ある言葉”を耳にする度に「そんなのなくても幸せだよ♪」と思うことがあり、敢えて刈屋個人の思う「わんこの幸せ」のひとつをピックアップしました。

さて、その“ある言葉”とは…
「うちは狭いから犬は飼えないよ」「この子には狭い家でかわいそう」など「狭い家は犬が不幸」説です。

確かにわんこがUターンするのも難儀するくらい狭いとなると、わんこを飼う以前に人間の生活が難しいでしょうから飼える条件ではないでしょう。
ちなみに犬を「社会の一員」という考えの根強いドイツでは、わんこの大きさや種類によってケージや居場所の最低限の広さ(例えば最低でも6㎡など)を法律で詳細に定められています。

狭いと言っても大抵の場合クリアしているように思いますが「おうちの中で走り回って遊べない」ということをおっしゃるケースを多く耳にします。
でも、走り回るなら外!お散歩です。

お外へGO

と、いうことで私の思う『わんこの幸せ』のひとつは「お散歩コースに恵まれているか」が大きな要素です。

土や草地はフローリングとは違いグリップが効くので、走っていてきっとわんこは爽快でしょう。革靴とスパイクシューズくらいの違いがあることでしょう。

グリップ効いてるぜ

お外でいかに気分転換ができ、運動によりストレス発散や飼い主さんとのリレーションシップを深められるか、そのわんこの犬生の彩りが変わってくると思うのです。
以前の記事「わんことお散歩」もご参考に。

裏を返せば「家や敷地が広ければ幸せ」ではない、ということです。
どんなに広い家や敷地に住んでいても何にも楽しいことがなければ退屈だし、わんこは「人と関わることが好き」な性質があるので外で一緒に遊んでくれる飼い主さんこそ多くのわんこが求めている幸せではないかと思うのです。

そう強く感じる昔体験した出来事をひとつ。
まだトレーナーとして駆け出しだった頃、師匠と一緒に依頼を受けてあるおうちを訪問した時のことです。

そこは代々その地に住む大きな地主さん。母屋の周りには山半分ほどの庭があり、その裏山で中型犬1頭と大型犬を2頭飼っていました。
「こんな広いところでノビノビ暮らせるなんて犬として幸せ」とのお考えでした。

しかし、残念ながら3頭共幸せそうには見えませんでした。
敷地内の世界しか知らず、「訪問者に怯えるわんこ」と「牙をむくわんこ(このわんこは噛むのでリードで係留されていました)」
ごくたまにお散歩や通院時に敷地外に出ると、「怖くて歩けないわんこ」と「飼い主さんを引きずり倒し転倒骨折させてしまったわんこ」

広い敷地だけ与えられ外界とは遮断状態。
更に飼い主さんは一緒に遊ぶなどの最低限のコミュニケーションもとることがなく、ボールを転がしても目で追わない・一緒に遊ぼうと誘っても人間との遊び方が分からない。
無表情・無関心のわんこと、警戒心むき出しの野犬のようなわんこでした。

似たような事例で「ドッグランに行ったけど全然走らなかった」も同じようなことかもしれません。もちろん社会性や社交性、年齢などにもよって勝手に遊び回るわんこもいると思いますが「ほ~ら、勝手に走ってこ~い」なんて言われても「つまんな~い」というのがだいたいのわんこのお返事ではないでしょうか。
特に整備されているドッグランほどわんこの好む刺激が少ないので、せいぜい柵に沿ってトコトコと小走りに匂いチェックするくらいでしょう。

牧場LOVEといち

それが緑溢れるお山に行ったりすると、それだけでも目の輝きが変わります。土の匂い・小動物の気配・嗅いだことのない匂いの世界。それは活力がみなぎるように活き活きと走り回ったりします。

犬と楽しく遊ぶ

飼い主さんが楽しいことを教えてくれたら走り回ることでしょう。

なんだかこのお題で色々な方向に話が飛んでしまいましたが今回の内容で「わんこの幸せ」をまとめますと、

  • おうちが広いのは嬉しいけれど、一緒に遊んだり一緒に過ごしてくれることが幸せだよ♪
  • おうちの中で遊ぶのも嬉しいけれど、外の世界で刺激的な活動をすることが至福の時だよ♪
  • 心身共に満たされたら、安心できるおうちで好きな飼い主さんと一緒に眠るのが最良の幸せだよ♪

もし、お引越しなどをご検討の際にはおうちの中のことだけでなく、日々のお散歩コースがどうかも要チェック!近場に良いお散歩スポットがない場合は、車で行ける範囲かどうかなども要チェック!


わんわんコラムの著者紹介

WELLBE DOG SCHOOL ウェルビードッグスクール 刈屋美和プロフィール
WELLBE DOG SCHOOL ウェルビードッグスクール 刈屋の生い立ちから現在・・・1979年12月:誕生。先代犬メリー(柴犬)に色々と教えられる 1996年11月:認知症等の介護の末、18歳でメリー大往生 1998年4月:動物の専門学校へ入学…目標を見失い約1年程授業に身が入らず 1999年夏:犬の問題行動に興味を持ち勉強再始動。師となる英国式家庭犬トレーニングの森山先生と出会う 1999年11月:里親として愛犬といちを家族に迎える 2001年3月:専門学校卒業。森山先生を師事し共に活動。その後、辻も加わる 2003年3月:森山先生、辻と共に英国APDT協会のトレーナー資格取得 2007年1月:辻と独立、ウェルビードッグスクールを立ち上げる

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