年が明けたと思ったら、あっという間に2月に突入です。
この2月から徐々に増え、3月~4月にピークを迎えるのがお引越しのシーズンです。
わんこと一緒にお引越しをする際のポイントや忘れてはいけないことなど、今回のコラムは新天地への期待と不安「わんことお引越し(国内)」です!
わんことお引越し(国内)
ことわざの「犬は人につき、猫は家につく」はよく知られていますが、「犬は飼い主さえいれば問題ない…」ように思えてしまいます。実はそうとも限りません!
私が幼い時に飼っていた柴犬のメリーちゃん。引越し後に勝手にひとりで前の家まで戻ってしまったことがあります。直線距離で1~2kmとさほど遠くはありませんが歩いて行き来したことなどないのに。大人達は「犬は人に付くっていうのに…」とぼやきながら連れ戻していました。
他の例としては引越し後から「妙に物音に吠えるようになった」や「食欲がなくなった」など。大抵の場合は数週間のうちには馴染んで元の生活に戻るものですが、やはり環境の変化によるストレスは大なり小なりあるものです。
では、そのストレスを最小限にするには…!?
一番は「社会性を身に付けさせてあげる」ことです。これは家庭犬の基本のしつけでもあります。人間社会に慣れ親しませることを指し、環境の変化に対しての順応性を養います。
なるべく色々な場所に連れて行き、そこで楽しい体験をさせてあげることで環境変化への免疫力をつけるのです。
他にもハウストレーニングができている子は比較的ダメージが少ないように思います。日頃から安心して休めるプライベートハウスがあると場所が変わってもハウスの中は同じ「安心空間」ですから落ち着きやすくなります。わんこ連れお泊り旅行の時も同じですね。
(※ここでいうハウストレーニングとは「わんこ自らハウスに休みに行く習慣を身に付けさせたか」を指します。ハウス=閉じ込め部屋、ではありません。)
もしも引越し先がそれほど遠くない場合、新しいおうちの周りをお散歩したり、もし内覧できるなら新居の中でおやつをあげたりと嬉しい印象をつけてあげるのも良いですね。
心機一転、ハウスやマットなどをキレイに洗濯したり新しいものに替えたりしたいものですが、わんこが新しい場所に馴染むまでは以前の匂いが少しは残るようにしてあげるのもコツです。
そして引越し当日。荷物の搬出・搬入の際に一番ストレスがかかります。わんこの居場所の確保が重要です。暑くない時期で車待機ができる子はそれもありですが、一時お預かりをしてもらうのも方法です。
新居に到着したらまずはわんこが安心できる居場所(とトイレ)を確保してあげましょう。とりあえず作業がひと段落したら、飼い主さんもわんこと一緒にひとやすみできるといいですね。
シニアのわんこの場合や、移動が極端に南から北などで寒暖差が大きい場合には、寒さ対策・暑さ対策はもちろん経過観察と健康管理を万全に心がけましょう。
更に引越しが完了したらわんこの登録変更手続きも忘れずに。鑑札と注射済票を持参して新居の市区町村役場に行きましょう!
ご近所さんへの挨拶回りでは、わんこもいることを知らせておきましょう。トラブル防止はもちろん、災害などの非常時にわんこも助けてもらうことにも繋がります。
また、引越しは「しつけやり直しのチャンス」とも言われます。何か直したい癖がある場合にはこれを期にリトレーニングして新生活を送れるといいですね♪
最後に。犬と暮らしたい人の家探しができるこのサイトをご覧いただいている方には当てはまることではありませんが、飼育放棄の理由のひとつとして「引越し」が挙げられます。「転居先の規約で犬が飼えない」などで「連れて行けないから捨てる」というもの。人間の都合だけでわんこの命が消えることのないように…。
「会社が用意してくれた社宅は犬不可なので自腹で探しました」という方を何組も見てきました。どうかそちらが当たり前の世の中としていきたいものです。