緑鮮やかな季節。朝一番、わんこと一緒にお散歩するには気持ちがいいものです。
青々と茂る草の上をわんこ達がランラ~ンと走る姿は、見ているこちらも楽しい気持ちになりますね。
とは言え、すでに真夏日を記録する日も出ている今日この頃。土や草の上のお散歩でしたらさほど心配ないですが、アスファルトの上をお散歩する場合は出発前に必ず安全確認をする習慣をつけましょう。
手の平を地面にピッタリとくっつけて地表温度を確かめる方法です。
特に夕方。気温は下がっても日中に温められた地表温度は下がっていないことが多く、わんこにとっては危険と隣り合わせです。陽は落ちていても地面からの輻射熱が残っていると内臓にダメージを受けてしまったり、マンホールなどの金属部分はより高温になりやすくヤケドしてしまう危険性があります。
地面を触った時、手の平を地面につけていられないくらいの熱さならその時間のお散歩はNGとなります。
わんこの足の裏には皆さんご存知、かわいい「肉球」という部分があります。
肉球は別名パッドとも呼ばれ走る時などの衝撃吸収をする靴底の役目を果たします。
指先の小さな4つの指球(しきゅう)と、ハート型のような掌球(しょうきゅう)が地面に接地していて、人間でいう陸上競技のクラウチングスタートの時のような指先・つま先立ちをしているような状態です。
まだ外界を歩いたことのない仔犬ちゃんの肉球は猫の肉球のようにプニプニと柔らかくかわいくも頼りなさげな感じなのですが、成犬になるにつれて毎日充実したお散歩に行っているわんこの肉球は角質が丈夫になりちょっとしたことではケガをしにくくなります。
良く歩いてるわんこの足は、「猫足」と言われる「足先がギュッと握った状態」で、これを「良い握り」と表現されます。反対に指先が外側に広がった足指は疲労や怪我をしやすいようです。
お散歩から帰ったら足裏をチェックする習慣もとても大事です。何か刺さっていたり、擦り切れて血が滲んでいないかなどを見ます。中にはガムを踏んづけてしまって肉球の間にまで入り込んでしまうこともあります。
(余談ですが耳の毛にガムが着いてしまったわんこがいました。飼い主さんはそのまま取ろうとしましたが取れないどころかあちこちの毛についてしまったそうです。困った結果ガムがついたところをハサミで全部切り、そのわんこはしばらく斬新な髪型になりました。
ガムは油に溶け込む性質があるのでわんこの毛にガムが付着してしまった場合はピーナッツバターやサラダ油などで取れますので冷静に!)
肉球は犬が唯一汗腺を持つ場所でもあります。ただその汗は暑い時ではなく緊張状態になると出てきます。身の危険を感じるような時、素早く逃げる為には乾いた肉球よりも少し湿った状態の方が摩擦が増え機敏に動けるスパイクの役目を果たします。
動物病院で診察台の上に乗せた時、汗の足型マークがハンコのようについていたりします。
肉球の話題をもうひとつ。実は前足にもう一か所肉球があるのですが普段あまり気にしないのではと思います。
狼爪と呼ばれる親指にあたる爪よりももう少し上、人間でいうところの手首の部分にカーパルボールと呼ばれる肉球があります。こんな離れたところにポツンとある肉球。なんの為にあるのでしょうか。
それは伏せの状態から這うようにして移動する際に狼爪と一緒に地面をかく役目として形成されているそうです。
かわいい肉球♪前足は後足より体重を支えるため前足の肉球の方が大きいことが多いです。皆さんの愛犬はどうでしょう?健康チェックも兼ねてぜひ観察を。
足先を急に触る行為失礼にあたります。リラックスして受け入れてくれるよう、ゆっくり声掛けをしながら肩をなで足先目指して触っていきましょう。
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