これからワンコを迎える方も、既に家族の一員の方も是非読んで頂きたい!犬のプロから学ぼう!わん!わん!コラム

犬の肉球を拭く

わんこと土足

ドッグトレーナーのコラム

わんことお散歩やおでかけしてからおうちに入る時、皆さんはどうされていますか?

  1. 玄関で濡れタオルやウェットティッシュで拭く
  2. 洗面所やお風呂場まで連れて行って水で洗う
  3. 欧米スタイル=土足!

さて、どうでしょう。
①と②のおうちが多いのではないでしょうか?!

私は昔③の土足派でした。
「犬の足を拭かずに部屋を掃除する」です。朝晩の散歩以外にも外に連れ出して出入りすることが多かったのもありますが、要は面倒くさがりで「部屋を一括で掃除する」としていました(笑)

「玄関で靴を脱ぐ」という日本文化をわんこに当てはめると「玄関で足を拭く」となるわけですね。
それが良い習慣として身についているわんこは「ハイハイ、最初はこの足でしょ?」と前足を出し、次々に四つ足のノルマをクリアしてお部屋の中に入っていきます。
また「拭いてもらうまでは入れない」というルールが身についているわんこは、飼い主さんがタオルを用意してくるまで玄関のたたきで待ってくれていたりします。

玄関で足ふきを待つ犬

このようにブラッシングや体を拭くなどのお手入れは、わんこにとってできるだけ心地よいものとして教えてあげたいものですが、「慣らす」よりも前に「キレイに拭かなきゃ!」が先にきてしまうと毎回お互いがストレスを貯めることに発展しかねません。

キレイにするために拭くのですが、最初は優しく短い時間で慣らしてあげるのがコツです。イメージ的には「赤ちゃんをお風呂に入れる」感じです。ザバザバお湯をかけたりしませんよね。ギュッギュ、ゴシゴシ洗いませんよね。そっと優しく「気持ちいいね~」なんて声を掛けながら洗ってあげるはずです。

足を拭いたり洗ったりする場合に、足の持ち方も考えてあげたいものです。
なかにはとっても雑な(笑)飼い主さんも多く「そりゃわんこだって嫌がりますよぉ」とお話しさせていただくこともしばしば。飼い主さんはというと「キレイにすること」を念頭に置いているのでかわいい我が愛犬を雑に扱っているなんて気が付いていないのです。

土足文化にしない為のコツ!

さて、土足文化にしない為のいくつかのコツがあります。(※注意)

  • コツ1:急に足先を掴まないこと

    足先には細かい神経が集約していてわんこにとったら「財産」のような部位です。そこを急に掴まれると、驚いたり、不快に感じたり、逃げたくなったりします。また、急に足先を持ち上げられればバランスを崩して振り払うようになってしまいます。
    できる限りわんこの肩(首の付け根)の辺りを撫でながら、肩~肘~足先、という具合に足先にアプローチしてあげましょう。体の大きな部分(肩)から繋がっている意識を持たせてあげるとそのまま自然と足を上げてくれ拭きやすくなったりもします。

  • コツ2:足を持ち上げる方向を考える

    犬の肉球を拭く人間の腕や足の可動域は関節を中心にグルグル回り、前に後ろに横に動きます。
    わんこの可動域は人間とは少し異なり前に後ろに動きやすいです。横に持ち上げられて悲鳴をあげるわんこもいます。

    キレイになったかどうか直接見て確かめたくてグイッと持ち上げてしまうことがあるようですが、その場合はわんこの手首を折り曲げるように肉球を上に向ける方法ならそんなに持ち上げずとも確認ができるかと思います。

  • コツ3:立て続けに拭かない

    短時間で済ませてあげたいという気持ちから、嫌がっても何しても立て続けに拭いてしまうケースがあります。確かに短時間で終わった方が良いわんこもいるのですが、立て続けに足を持ち上げることでバランスが不安定になり足拭きが苦手になってしまうわんこもいます。
    自分が四つ足の犬になったつもりで想像してみてください。『右手を持ち上げられてたと思ったら今度は急に後ろ足を持ち上げられて…おっとっと!』

    わんこを慌てさせない為にも、1本拭き終わったらゆっくり足を地面に置いてあげ、そこでできれば一声かけてあげたいものです。「キレイになったね~」でも「3本足でバランスよかったね~」でもポジティブな声掛けなら何でもOKです。それからまた次の足を拭く。
    「ありがとう」や「あと2本がんばろう」など明るく声掛けできればベストです。

  • コツ4:地面を安全に

    玄関タイルなどツルツルした場所が多く、不安定な3本足で立っていなければならない時に滑ってしまうと暴れる要因にもなりますし足腰の負担にも良くはありません。
    例えばヨガマットのような滑らない素材のものを敷いてから足を拭いたり、足拭く用の玄関マットを用意してそこに乗せてから拭いたりできると安定感も増して良いと思います。
    (滑る床にタオルを敷くだけでは滑るのでNGです)

私個人的にはわんこの土足文化を推奨したいのですが、それでもお手入れのストレスは少なくしてあげたいものです。
繰り返しになりますが、飼い主さんは「キレイに拭くこと」に一生懸命で、わんこを雑に扱っていることにも気が付かないことがあるのです。玄関でわんこに「なにすんねん!」と言われないように今一度見直してみませんか?

WELLBE DOG SCHOOL ウェルビードッグスクール(※注意)すでに足拭きやお手入れの際に嫌がったり唸ったり噛んだりする行動が出ているわんこには当てはめず、別メニューがありますのでウェルビードッグスクールにご相談下さい。

砂だらけになる犬


わんわんコラムの著者紹介

WELLBE DOG SCHOOL ウェルビードッグスクール 刈屋美和プロフィール
WELLBE DOG SCHOOL ウェルビードッグスクール 刈屋の生い立ちから現在・・・1979年12月:誕生。先代犬メリー(柴犬)に色々と教えられる 1996年11月:認知症等の介護の末、18歳でメリー大往生 1998年4月:動物の専門学校へ入学…目標を見失い約1年程授業に身が入らず 1999年夏:犬の問題行動に興味を持ち勉強再始動。師となる英国式家庭犬トレーニングの森山先生と出会う 1999年11月:里親として愛犬といちを家族に迎える 2001年3月:専門学校卒業。森山先生を師事し共に活動。その後、辻も加わる 2003年3月:森山先生、辻と共に英国APDT協会のトレーナー資格取得 2007年1月:辻と独立、ウェルビードッグスクールを立ち上げる

川崎市麻生区の不動産、株式会社BBTエブリワンズホームへの各種お問い合わせはこちらから

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